なぜちゃぶ台を作っているのか。

ちゃぶ台との出会いは、都内で借りたある一軒家でした。

そこには昔使っていたちゃぶ台が置いてあり、少しぐらついていたものの、それを使っていました。

現代では考えられないくらい低いちゃぶ台でした。

最初は違和感がありましたが、すぐになれました。

 

というか、これじゃないと落ち着かない。この低さが心地よいのです。


・肩を上げずに茶碗が持てる。

・背筋が伸びる。

・食事も美味しく見えるし、くつろぐ。

 

高いちゃぶ台はなんだか落ち着かない。

 

 

それから、家具職人になり、自分用のちゃぶ台をつくりました。

 

形は、丸(円形)

 

高さは27センチ

 

が一番のお勧めです。

 

どうして円形?

昔のものは、長方形のものも多いです。たしかに材料の無駄がなく広く使えます。円形だと製作の際の無駄が多い、


丸だと大人数で囲っても柔軟に対応できます。4人で座っているちゃぶ台を8人で囲むなんてことも可能です。

対等で、遠すぎない適切な距離感

 

お家には直線のものが多い時代。

丸、曲線が部屋の雰囲気や、家族の気分を和らげてくれるように感じます。

 

 

高さが低いことでなおさら、人と人との距離も縮まります。

小さい子がいても大丈夫、うちは2歳と7歳の子も一緒に座っています。

 

・肩を上げずに茶碗が持てる。

・背筋が伸びる。

・食事も美味しく見えるし、くつろぐ。

 

 

高さ27センチ(9寸)のちゃぶ台



この心地よさ知ってもらいたい。そんな思いでちゃぶ台を作り始めました。

 

ちゃぶ台を作る家具屋さんは多いようですが、うちほどちゃぶ台が好きな家具屋も珍しいようで、

遠くからもお問い合わせを頂いています。

 

原則として、飛騨の木を使っており、材料が常にあるわけではないので、

良い木が入手できたタイミングで、

また大きさや高さなどはご希望を伺ってから、

一個一個製作していますので、あまり多くは作れません。

3か月程度は時間を見ていただいております、

 

気に入っていただいた方、共感していただける方、ご縁のある方のために、心を込めて作っています。

 

 

 

 

飛騨の木を活かす

 

飛騨の木を使用することで、自然が豊かな飛騨の地の環境維持、地元林業、産業促進につながればと考えています。
地元の木を扱っている材木屋さんもあり、よくお世話になっています。

知り合いの山に生えていた、朴の木を切らせてもらいましたが、これは「しゃくし」の材料にする予定です、
自宅の裏山の木、じいちゃんが植えた木、など
出所のはっきりした、より愛着を持てる素材を使いたいです

製作者 略歴

天野 拓 (1983年 大阪生まれ )

 

手道具での木工を通じて、木の良さ、手でさわる面白さを、感じて、伝えていきたい。


2006年から5年間、東京の商社に勤務、
2011年、娘の誕生を機に、妻の出身地 飛騨高山へ移住。
「岐阜県立木工芸術スクール」で家具製作技術を学ぶ

 

高山の「家具工房 雉子舎」での修行後
2013年4月 「木工房 やどりぎ」を開業。
2013年7月より、長野県松本市の親方「家具工房 春夏秋冬」の藤原哲二氏の元で「機械を使わない木工」に取り組む。

2014年7月 高山に戻り、古民家の作業場で製作を開始。(家具工房やどりぎ に名称変更)

 

 
 
 
趣味はサッカー
 
1983年大阪生まれ大阪育ち、現在、岐阜県飛騨市在住。
6歳の娘と1歳の息子と妻と義叔母の5人家族。
家族とのごはんと会話、木を削る時間を愛している。
 
東京で5年間は商社マンでしたが、 娘が生まれたのをきっかけに妻の出身地、飛騨高山に移住。
新たに、家具の仕事を学びながら、子育てを経験。 その後、「家具工房やどりぎ」を立ち上げる。
妻やなかまたちと、大人も子どもも自由に自然と寄り添った暮らしを楽しむコミュニティ「森と暮らしのあそび場 おひさま」(2014年~)を主宰。
森のようちえん的に、母子での共同保育を実施中。(2017年4月からはコミュニティ内に、認可外の保育所「自然保育所つちのこ」がはじまる。)
 
自分の身体を動かして、モノを作る楽しさ、木という素材の美しさ、個性、に夢中になり、自然に囲まれた飛騨市神岡町で木のある暮らしを楽しんでいる。 身近な道具を木で作る。木のある生活で心豊かに生きられることを実践中。
 
毎日使うおはしや時計から、木のある生活はじめ、を提案。
当初から作り続けている、「コミュニケーションの広がるちゃぶ台」は他都府県からも注文を頂く。
昔のタンスなどの修理、再生、リノベーションを通じて、古くて良いものを今の生活に活かす「家具々鹿々)かぐかぐしかじか)」を準備中。
五感をフルに使うことで、より楽しくワクワク生きられる 身体を動かしてモノを作る楽しさを味わってほしいとの思いで、
子どもも大人も楽しめる、「カンナを使ったはし作り」や「足踏み糸ノコでの工作体験」なども行っている。
 
「足るを知る」を座右の銘とし、身近なところに、豊かで幸せな暮らしがあることを広めている。
 
自身のアイデンティティの定義は、世界の人々にとって、自由で木を愛し ワクワクさせてくれる「職人、ファンタジスタ」であること。
主に、個人からの注文を受けて製作しているが、 高山市の、民芸のうつわ「やわい屋」や「茶香房ひより」でも購入できる。
 
高山市国分寺八日市、飛騨近隣のクラフトフェアに出展している。
 
田んぼ作りは3年目、畑を耕すのは自分の役目(あとは妻と娘任せ)、
コミュニティの古民家改修や蔵の移築、自宅の改装など、何でも自分でやってみている。